ロードヒーティングで選ばれる燃料

エネルギー
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ロードヒーティングで選ばれる燃料

 ロードヒーティングに使用されるエネルギー源は、「熱エネルギー(燃焼)」と「電気エネルギー」に分類されそれぞれの特徴について解説します。

<熱エネルギーを使用するロードヒーティング>

 燃焼を利用するロードヒーティングは、燃料を燃やして温水を生成し、それを道路や駐車場舗装に埋設されたパイプに供給するシステムです。
燃料としては灯油や天然ガスまれにLPGが一般的に利用され、規模が大きくなると軽油・重油が使用されます。この燃料はボイラーで燃焼し、発生した熱エネルギーを温水に熱交換します。
燃焼プロセスにより、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)などの排出物が発生するため、環境への影響があることが考慮されます。環境性の点で天然ガスは最もCO2排出が少ない燃料です。

 融雪面積(m2)により設備規模は変わりイニシャルコスト・ランニングコストも異なります。能力を大きくすると必ず解ける安心感はありますが、コスト高となり、コストを切り詰めると融雪速度が遅く不安が出る可能性もあります。融雪の速さ・安全性・エネルギー効率・環境性をバランスしたシステム構成にする必要があります。

<電気エネルギーを使用するロードヒーティング>

 電気エネルギーを使用するロードヒーティングシステムは、電熱線や電熱マットなどの電気ヒーターによって道路や駐車場の雪を融かします。
 電熱線が劣化した場合は、舗装を掘削して電線を入れ替える必要があり大掛かりな
環境に対する影響は、燃焼プロセスはないため、大気への排出物が少ないという利点があるように見えます。しかし電気の元をたどると、火力発電所に行きつきます。火力発電所では燃焼を用いていますので二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)は排出されます。(注釈:こちらでは高度に排ガスが管理されているため最低限の排出に抑制されている)

 電気ロードヒーティングでもう一つヒートポンプ式がございます。こちはエアコンの原理を用いて外気から熱を取り温水を温めるものです。機器自体のコストが高いこと、そもそも冬の寒い外気は、熱の少ないところから熱を取ることになるので、温水温度が上がらず雪が解けずらいことから、現在はあまり普及しておりません。